ファクタリングは、ただしく利用すれば売掛債権をすばやく現金化して資金に充てられるなど、メリットも多くあります。なかでも、ファクタリングに適した業種というものがありますので、いくつかピックアップして見ていきたいと思います。まず、代表的なのが「建設業」で、資材や工事の外注などをすれば多額の資金が必要になりやすい業種です。しかも、入金されるのは工事が終わり建物が出来上がった後であることから、売掛債権を長く保有していることになります。

そのタイムラグを短縮し、できるだけ早く現金がほしいときには、まさにぴったりの資金調達方法です。上記の建設業と同じような理由で、「製造業」においてもファクタリングは適した方法だといえます。他の業種と比べて、設備や材料の仕入れ・人件費・光熱費がかかりやすく、売掛債権の回収まで期間が長くなれば、黒字であっても倒産リスクがあるともいわれています。すでに、金融機関からの融資を利用している企業がほとんどであり、さらなる融資が受けられない・これ以上負債を増やせないといった背景もあります。

ファクタリングは融資とは異なり、負債項目が増えるわけではないため製造業にとって、利用しやすい方法であるのです。さらに近年では、「医療業界」などでも利用するところが多くなっているようです。病院などの診療報酬は社会保険・国民健康保険から支払われますが、診療から受け取りまでは約1ヵ月半かかります。つまり、この業種も提供から入金までの期間が長いため、設備費用や人件費などの支払いで資金繰りが厳しくなるところもあります。

診療報酬を対象としたファクタリングは比較的手数料も安いため、利用されるケースが増えているのです。