資金繰りは資金の調達、運用を意味し、資金をやりくりすることを意味しています。資金繰りという言葉が使われるのは経営を行っている会社などが中心になりますが、個人や家庭でも当てはめることができます。資金繰りは正常な状態であれば、特に意識するものではありませんが、資金の流れが滞るようになるとさまざまな問題が発生し経営が行き詰まる原因になります。基本的には収入に対して支出が少ない状態が正常な状態といえますが、資金繰りは収支表だけでは判断できない実際の現金の流れを把握し滞らせないようにすることがポイントになります。

特に資金繰りが重視されるのは売掛や約束手形による決済を行っている場合です。これらは代金を後日に決済することになりますが、決済が遅れれば遅れるほど手元に現金がなくなることになります。手元に現金がなくなることで、支払いが出来なくなり取引先への決済が滞ることになりますし、また従業員に支払う給料も滞ることになります。このため、新たに現金を調達する必要に迫られます。

資金調達は銀行やノンバンクなどが対象になりますが、緊急に融資が必要なケースがほとんどですので、高利での借入れを利用することになります。資金量が豊富な企業であれば手元の資金で支払うことができるので問題になることはありませんが、経営の決済において売掛や約束手形といったものが現金による資金を大幅に上回っている場合には滞るリスクが高まることになります。